家族が後悔すること
- 暮らしいきいき館 居宅介護支援事業所
- 2020年10月6日
- 読了時間: 2分
以前、担当していたご利用さんのご家族のお気持ちを知る機会がありました。
フルタイムのお仕事をしながらアルツハイマー型認知症のお母様の介護をされていた娘さんです。介護は10年近くにおよびご本人も周囲の人への関わりや街並みや人が変わっていく自宅での生活がとてもしんどくなっていきました。
いろいろ葛藤がありつつも、グループホームに入所をされることとなりました。
それからすぐにこのコロナ感染の騒ぎとなり、私たち支援者は「コロナ感染が拡がっているのがわからず徘徊されて感染されたり、手指の清潔の管理が一人では難しかった。いいタイミングで施設に入られた」とご家族・ご本人にとってベストな選択だったと私は思いました。
施設でのご様子も最初こそ不慣れな環境で混乱もありましたが割とすんなりと馴染まれたと職員の方から聞いていたので、さぞご家族も安堵されているだろうと思っていましたが、ご家族の知人の方には「本当に施設に入れてよかったのだろうか」と後悔を口にされていたと聞き、ご家族の心情とはと考えさせられました。
たぶんご入所を決められた時点で「家で看ます」と在宅介護を選択しても、それはそれできっと「こんなはずではなかった、あの時施設に入ってもらっていれば・・・」という後悔をされていたと思います。
ご家族は、特に認知症状のある方の介護をされているご家族は、ご本人がしっかりとした判断を下せなくなる分、選択を代わって行わなければならず、介護がひと段落した後でもご自身を責めがちです。もしまた娘さんにお会いする機会があれば「あの時の家族の決断は正しかった」とお伝えしようと思っています。
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