秋が深まり日一日と日が落ちるのが早くなってきましたね。
『秋の日はつるべ落とし』と言われるようにあっという間に真っ暗になってしまい、私なども同じ時間に仕事を終えても夏と違い「ちょっとでも早く家に帰りたい」と感じてしまいます。
夕日を見るとどうしても「暗くなるまでに帰っておいで」と母から言われていた幼い日を思い出します。
認知症状のある方の「家に帰りたいという不穏な行動」は多くの場合でこの夕暮れの時期に起きているというのは介護の現場で働いた人たちの間ではある意味定説になっていることです。
時計を見ても「今〇時でそろそろ夕食の時間だ」という時間の感覚が乏しくなってしまった方でも「夕暮れには早く家に帰らないと」という気持ちにかられる
「夕暮れ症候群」という言葉を知っていただくと「家に帰らないと」という言葉や行動が一時的なもので、まだぼんやりとした明るさのある夕暮れに必死になって「だめです!!」と言動を否定してしまうより「お迎えが来ますから待っててください」「待ってる間にお茶でも」などと気をそらせながら、完全に真っ黒な夜になってから「もう今日は暗いので明日夜が明けてからお帰りになったら?」という言葉をかけるほうがすんなり納得してくださる方が多く介護する側、される側どちらにとってもストレスが少ないということをご理解いただけるのではないでしょうか。
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