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執筆者の写真暮らしいきいき館 居宅介護支援事業所

介護するということ「認知症になって」

 認知症のあるご利用者様との会話。

この方は診断からすでに 7年を経過し ており、短期記憶といわれる「さっきのこと」をすぐに忘れる、というこ とが顕著にある状態です。 食事をとるのを忘れることがあるので、お昼のおかずが冷蔵庫にそのまま になっていたり、物の置き場を忘れてしまうため「お菓子を、また子どもらが持って行ってしまった」 などと言ったりされます。


それに一年近くデイに通っているのに「どこも行ってない」と思っています。

ただ、ご本人はすべてを忘れてしまうわけではなく、「この頃、頭がぼんやりするこ とが増えた」や「すぐに忘れるねん、なんでやろ」と、忘れることの自覚や不安に 思っているご自分の感情を口にされます。 そのような時「私も良く忘れます。人の名前と顔はすぐ忘れるし、、冷蔵庫の扉を開けて『何をとろう と思ったっけ』なんて毎日ありますよ」と共感を示したり、ご本人に「忘れることで困ることはなんで すか?」とお聞きし、ご家族がいて、ご本人が生活で困ることはないんだと(その場限りでも)安心で きるような、お声かけを心掛けます。

デイでの様子を写した写真を一緒に見ながら「こんなこと もしてますね?」というと 「こんなとこ行ったの覚えてないけど、、、でも私笑っているね!こんな こともさせてもろてるんや。あ、この人は知っている!」と、笑顔になられます。

認知症の方にとって「覚えておいて」ということより、「いま、ここ」で、楽しい、うれしい、大丈 夫、といった感情を思い出していただく働きかけが大切です

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